トレーニング法紹介【アーティキュレーション練習3】
■アーティキュレーション練習
発音の歯切れのことです。「滑舌」ともいいます。
一語一語はっきり発音することにより、相手にきちんと伝えることが出来ます。毎日続ければ、必ず改善・上達しますので、根気よくトレーニングしましょう。
次の「外郎売り」はこの滑舌練習として昔から使われてきたものです。
繰り返し繰り返し練習して、出来れば覚えてしまいましょう!
※全文は長いので、分けてご紹介します。今回はその三(最終回)です。
「外郎売り<その三>」
(8)雨合羽(あまがっぱ)か、ばん合羽か、貴様の脚絆(きゃはん)も皮脚絆(かわぎゃはん)、我らが脚絆も皮脚絆、しっかわ袴(ばかま)のしっぽころびを三針はりなかにちょと縫うて、ぬうてちょとぶんだせ、かわら撫子(なでしこ)野石竹(のせきちく)。のら如来(にょらい)、のら如来、三のら如来に六のら如来、一寸(ちょっと)先(さき)のお小仏(こぼとけ)に・おけつまづきゃるな、細みぞにどじょにょろり、京の生鱈(なまだら)奈良生まながつお、ちょと四、五貫目。
(9)お茶立ちょ、茶立ちょ、ちゃっと立ちょ茶立ちょ、青竹茶せんでお茶ちゃと立ちゃ。来るわ来るわ、何が来る、高野の山のおこけら小僧、たぬき百匹、箸(はし)百ぜん、天目(てんもく)百ぱい、棒八百本、武具、馬具、ぶぐ、ばぐ、三ぶぐばぐ、合わせて武具、馬具、六ぶぐばぐ、菊、栗、きく、くり、三菊栗、合わせて菊、栗、六菊栗。麦、ごみ、むぎ、ごみ、三麦ごみ、合わせて麦、ごみ、六麦ごみ。
(10)あのなげしの長薙刀(ながなぎなた)は、誰(た)が長薙刀ぞ。向うのごまがらは荏(え)の胡麻(ごま)がらか、真胡麻がらか、あれこそほんの真胡麻がら。がらぴいがらぴい風車(かざぐるま)、おきゃがれこぽし、おきゃがれ小法師(こぼし)、ゆんべもこぼしてまたこぼした。
(11)たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ、たっぽたっぽ一丁(いっちょう)だこ、落ちたら煮てくお、煮ても焼いても喰われぬものは、五徳(ごとく)、鉄きゅう、かな熊どうじに、石熊、石持(いしもち)、虎熊、虎きす、中にも東寺(とうじ)の羅生門らしょうもん)には、茨木童(いばらぎどうじ)がうで栗(ぐり)五合(ごんごう)つかんでおむしゃる、かの頼光のひざ元去らず。
(12)鮒(ふな)、きんかん、しいたけ、定(さだ)めてごだんな、そば切り、そうめん、うどんか、愚鈍(ぐどん)な小新発地(こしんぼち)。小棚(こだな)の、小下(こした)の、小桶(こおけ)に、小味噌(こみそ)が、こあるぞ、こ杓子(しゃくし)、こもって、こすくって、こよこせ、おっと、がってんだ、心得たんぽの川崎、神奈川、程ヶ谷(ほどがや)、戸塚は、走って行けば、やいとをすりむく、三里ばかりか、藤沢、平塚、大磯がしや小磯の宿(しゅく)を七つ起きして、早天(そうてん)そうそう相州小田原とうちんこう、隠れござらぬ貴賎群衆(きせんぐんじゅ)の、花のお江戸の花ういろう。あれあの花を兄て、お心をおやわらぎやという。
(13)産子(うぶこ)、這(は)う子にいたるまで、このういろうのご評判、ご存じないとは申されまいまいつぶり、角(つの)出せ、棒出せ、ぼうぼうまゆに、うす、杵(きね)、すりばち、ばちばちぐわらぐわらぐわらと羽目(はめ)をはずして今日(こんにち)お出でのいずれも様(さま)に、上げねばならぬ、売らねばならぬと、息せい引っ張り、東方(とうほう)世界の薬の元締(もとじ)め、薬師如来(やくしにょらい)も照覧(しょうらん)あれと、ホホ敬(うやま)って、ういろうは、いらっしゃりませぬか。